学校を出よう!

学校を出よう!
著:谷川流/イラスト:蒼魚真青
発行:電撃文庫メディアワークス
ISBN:4840223556
評価:★★★☆



Yahoo!のインタビューを見る前から、舞台設定は「七胴落とし*1」(神林長平/ハヤカワJA)に極めて近いと思っていましたが、特にこの巻では超能力=少年期を意味しており、ラストに主人公が能力を失うこと、つまりは少年期からの脱皮をするわけですが、その変質してしまった主人公を受け入れてくれる存在が「七胴落とし」ではその外側(あの怖いお手伝いさん)であるのに対し、この「学校を出よう!」ではまだ内側にいる妹であるというのが、作品が目指す方向を強く示しているのかなと感じます。シリーズを続ける布石であるのはもちろんですが、続巻での高崎佳由季の微妙なポジションはまぁそういうことかなと。
キャラクターに関しては勿論谷川流の描く魅力的なキャラなんですが、それにしても宮野は絶対メガネだと思うんですけどね。もしかして誰もメガネかけてない?

*1:ISBN:4150301670