タマラセ 幼馴染はドラゴンを喚ぶ

タマラセ
著:六塚光/イラスト:日向悠二
発行:角川スニーカー文庫(角川書店)
ISBN:4044707065
評価:★★★★


亘理の狙いは、隕石をまねく魂裸醒「レッド・ドラゴン」の発動実験と同時に、後天性魂裸醒を全滅させることだった!陰謀を阻止すべく、久里浜探偵局(仮)は確執を超えて八阪井三十四たちと手を組むことに。とはいえ、レッド・ドラゴンの発動までほとんどの魂裸醒が能力を発揮できない−そんな状況下、過醒が進む三助は、戦えば我を忘れて暴走するにもかかわらず、夏月と共に戦いの先陣に立とうとする!圧巻のクライマックス!!

対亘理銑十郎戦が丁寧に描かれてたのに比べると対レッド・ドラゴン戦は割とあっさりと決着。今まで三助の一人称に近かったんで三助=スーパーヒーローかと思いきや、八阪井兄弟(姉妹にあらず!)の方が主体に。一番面白かったのは亘理銑十郎と戦ってた八阪井三十四かな。さすがにあの正体は想像してませんでした。ただ夏月は最後までへたれ気味でいまいち正ヒロインって感じがせず、妙に三助に過剰反応してた久里浜もその辺の告白はなかったし。最後に女性勢ぞろいとなりましたが、一応シリーズは完結。最近はただ無意味にシリーズが長期化する傾向のある中、きちんと構想通りに結末を迎えられて本当よかったです。
佐土原兄弟の変身はちょっとグロイかなとも思いますが、生み出したキャラに容赦がないのは好きなスタイルなんで、ぜひこのままのスタイルで。次回の作品も期待しています。