ソラにウサギがのぼるころ 〜twilight moon rabbit〜

ソラにウサギがのぼるころ
著:平坂読/イラスト:湊ヒロム
発行:MF文庫Jメディアファクトリー
ISBN:4840115176
評価:★★★☆


「とある事情」により親元を離れ一人暮らしをしている霧村聖司は、彼をモノにしようと強引に迫ってくるクラスメイトの冬木陽子をはじめ、悪友や美少女たちに囲まれながら、それでもどうにか「ごく普通の日常」を送っていた。そんな彼の前に突然、ドレス姿の女の子が降ってくる。幼くも美しい、ユウと名乗る自称「吸血鬼」の彼女は、千年前に死に別れた恋人の転生を探しているという。ただの妄想かと思いきや、ユウを連れ戻そうと謎のウサギ執事や腹黒メイドまでやってきて、聖司の日常は否応なしに「非日常<ラブコメ>」へと塗り替えられていく−。平坂読が贈るストレンジ・トライアングル・ラブコメディ、ここに開幕!

 「ホーンテッド」シリーズは積読状態なので、平坂作品は初になるのですが、中々面白い。特に冬木陽子のキャラは秀逸。痴女というところまでは実力行使に及んでいないですが、打たれ強い片思い系ヒロイン(ただし非暴力系)は最近見ていなかったので。ユウの方がメインっぽいのに、すっかり食われてますね。ただしょっぱなの喫煙はちょっと。教育云々というよりタバコを吸う女性が嫌いなだけなんですが。
 タイトルのウサギは執事のことかな。そうすると今後奴がすべての黒幕ということだろうか。あとソラがカタカナなのはどういう意味があるんだろうかとか、色々と伏線がありそうです。続巻でどこまで活かせるか期待。