キミを救う最初の呪文
著:須藤項/イラスト:なごやこーちん 発行:MF文庫J(メディアファクトリー) ISBN:4840115184 評価:★★ |
「あなたが福山高校二年生、出席番号19番、山根勇治ですね! あなたを殺してわたしも死にます!!」−学校帰りの土手でかわいい少女(もちろん面識はない)がいきなり襲いかかってきた。だが……勢いあまったのか派手な水煙とともに川に飛び込んでしまった。もちろん身に覚えのないオレ。心に謎を抱えたまま家に戻ると、今度はずぶ濡れになったさっきの少女が2階の窓から現れたが、妹に発見され即座にオレは犯罪者呼ばわりされてしまう。るりかと名乗った少女はオレのせいで世界が滅ぶ! だからおとなしく死んでください!! と言うのだが、そんな大それたことオレが出来るわけがないだろ!……謎の少女が引き起こすトラブルコメディ!
主人公がストーリー上、展開のきっかけにしか役にたっていないのはどうなんだろう。トラブルを起こすのも解決するのも結局るりか一人でやってしまうし。全体にイベントを詰め込みすぎでドタバタというよりバタバタというような感じを受ける。るりかと妹との確執とか書く前に色々落ち着いて書くことがあるのでは。
田中の態度には裏があるだろうと思っていたら、さらに裏をかかれたけど、ぶっちゃけそんなものはメインのストーリーにはいか程の影響もなく。
ということで評価は微妙にマイナス気味。これなら「彼女はミサイル」シリーズとして構成した方がまだマシだったんじゃないかな。