魔女ルミカの赤い糸

イイ、実にイイ。読み始めはMFJのいつものツンデレかぁと思っていたら、意外に純愛、いい感じに読みを外された。基本的に主人公の琴也視点でのみ話は語られるんで、ルミカの本当の気持ちは分からないんだけども、それでも真摯に彼女を愛する琴也は、久しぶりに好感が持てる主人公でした。ただサブキャラが活かしきれていないのは残念。双子にしろシスターにしろ、主人公に思い知らせるために必要なキャラだとは理解できるけれど、アレで退場ではもったいなさ過ぎる。個人的好みから言えば、もう少しゴシックの方向に振っても良かったかな。
惜しむらくはこれがMFJから出たって事か。何箇所か展開が端折られているところが見られるのは作者の力量不足というよりはページ数制限に見えるし*1。ラストもちょっと無理矢理っぽさが。けどレーベルカラーを考えると間違ってはいないし。
SD文庫辺りから出てれば更に面白かったような気がする。
なんだかとらいあんぐるハートの綺堂さくらシナリオがやりたくなってきた。

魔女ルミカの赤い糸 (MF文庫J)

魔女ルミカの赤い糸 (MF文庫J)

*1:MF文庫Jは値段が一律に設定されているため、ページ数は250〜300が上限