神曲奏界ポリフォニカ エターナル・ホワイト

神曲奏界ポリフォニカ
著:高殿円/イラスト:きなこひろ
発行:GA文庫(ソフトバンククリエイティブ)
ISBN:4797336730
評価:★★★☆


グラナード家に仕えるスノウドロップは、誰よりも敬愛するプリムローズお嬢様第一主義者の「超」堅物メイド。彼女の日常はすべて、プリムローズの為だけにあった。
そんなある日、年に一度開催される音楽コンクールでプリムローズが優勝し、精霊島にある音楽学院への入学が決まる。しかしそこは、招かれた者しか行くことが出来ない場所であった。
お嬢様のため、なんとかして精霊島へ潜り込もうと画策するスノウの前に一人の精霊が現れた。
彼の名はブランカ
伝説のコントラバスの化身だというこの精霊の登場で、スノウの運命は思いもしないものになっていく…

「ポリ赤」「ポリ黒」も既読ですが、コレが一番面白かった。スノウのキャラも勿論、舞台設定も精霊たちとのやり取りも一番馴染んでいる感じがいい。「神曲奏界」としながら今まで音が聞こえるようなものはなかったが(中でも赤1巻の擬音は酷過ぎる)、やっと歌は聞こえた感じがした。
けど、寄宿舎モノ好きからすると、スノウの株が上がるのがやや早過ぎたかな。けど相変わらずコントラバスは弾けてないから、あまり待遇は変わらないか。もしかしたら「カーリー」よりも期待が持てるかな。その辺は作者のペース配分しだいだろうけど。
ただブランカの「俺のモノ」発言は今後の展開の足枷になってしまいそうで心配。