<a class="okeyword" href="g:book:keyword:ライトノベル">ライトノベル</a>「超」入門

ライトノベル「超」入門
著:新城カズマ
発行:ソフトバンク新書(ソフトバンク)
ISBN:4797333383
評価:★★★★


次々と新レーベルが創刊され、中高生をメイン・ターゲットに勢いを増している「ライトノベル」、通称ラノベ。人気作家が、ラノベのルーツ、楽しみ方、今後の展望などを徹底解説。初めて読むかたから、もっとラノベを知りたいかたまで幅広く網羅した本格ガイドブック。
「代表的ライトノベル内容紹介」「キャラ類型解説」「人気キャラクター紹介」「ライトノベル関連年表」付。

これ、ライトノベルを全く知らない中高年が読んで本当に理解できるとは思えないんですが。最低でも30〜40前後のある程度、マニア的趣味に理解がある人でないと例示されているものの半分ぐらいはわからないんじゃないかと。
書き手の視点で、ライトノベルについて網羅的に書かれているというのは今までの読本にはなかったもので、新鮮でした。大体言わんとしていることはほぼ同意です。ライトノベルの定義も自分は以前「ハリウッド的」と表現したことがあり(ただ構成についてはライトノベルは全然なっていないなと思うことがしばしばありますが)、元々ジャンルではないとの考えを持っていたので、氏の意見にも同意できます。ただ書かれている大半の意見は少年向けのみ対象としており、少女向けまで含めた、総括的な回答ではないと言えるとおもいます。
まさかライトノベルの論議で少女漫画先行論が出てくるとは思ってませんでした。80年代少女漫画の後継者は未だストーリー重視タイプのエロゲであり、萌えというキーワードで少しずつ取り込んではいますが、まだ少年向けライトノベルの中にはそこまでの作品は登場していないと思っています。もう少ししたら出てくるのかも知れませんが。
後書きに書いてある、カタログ的な部分は既存の解説本の方が充実しているので、あまり期待しないように。けど「キャラ類型解説」の例はものすごく偏ってる気がするんですが。なんで妹の例に杏が?