えむえむっ!

えむえむっ!
著:松野秋鳴/イラスト:QP:flapper
発行:MF文庫J(メディアファクトリー)
ISBN:9784840117777
評価:★★★★


とある事件をきっかけに、女性にあんなことやこんなことをされると気持ち良くなってしまうという困った体質に目覚めてしまった砂戸太郎。このままでは普通の恋なんてできるはずがない!この体質を治し、そして愛しの”シホリ姫”に告白するため「生徒たちの願いを叶えてくれる」という第二ボランティア部を訪れた太郎だったが、そこにいたのは自称・神を名乗る激しく勘違いな美少女・石動美緒と、太郎が目覚めるきっかけとなった忌まわしき存在、結野嵐子だった──。女の子たちから次々に放たれる快楽の罠!がんばれ太郎!そこで喜んじゃダメなんだ!!

前作から結構間が空いていたので、作者名をみて誰だかわかりませんでした。
しかしながら頭を休ませるためのライトノベルとしては非常に良い出来栄えです。この点では前シリーズを凌駕していますね。
前半はどうなることかと思いましたが、後半に人情話で盛り返してきたのが好印象。多分話の構成自体は前シリーズの「青葉くんとウチュウ・ジン」とあまり変わってないと思うんですが、今作ではレギュラーキャラをイロモノに変更してきましたね。ただ一気に2人のエピソードを消化してしまったのはペースが早すぎる気もします。残っている伏線は先輩と主人公のみ。主人公も第二ボランティア部に入部させられてしまったことだし、次巻が出るとしたら依頼人として新キャラが投入されるのでしょうか?それと母と姉の活躍にも期待しています。
それにしても、この作者、こんなにエロゲライクな文章を書いてましたっけ?別にそのスタイルが悪いわけではないんですが、キャラの描写に欠けるところがあるんで、この文章を活かすには今の倍くらいの挿絵が必要だと感じます。