乃木坂春香の秘密(4)

乃木坂春香の秘密 4
著:五十嵐雄策/イラスト:しゃあ
発行:電撃文庫メディアワークス
ISBN:4840234477
評価:★★☆


容姿端麗で才色兼備、『白銀の星屑』という二つ名まで持つ超お嬢様、乃木坂春香。彼女を縛っていた例の秘密は『俺と春香の二人だけの秘密』にランクアップし、あとは毎日楽しく過ごせれば……などと思っていた矢先、事件は起こった。
 あの椎菜が俺のクラスに転校してきて、一緒に文化祭実行委員までやることになり、さらにクラスの出し物は誰の意見か知らんがコスプレ喫茶に決定し、かなり先行き不安な展開に。それでも春香と衣装を選びつつ(まさか試着室であんなことになると思わなかったがな)、春香もやる気満々なので、あとは文化祭に向けて尽力するのみ……のはずが、仕事のせいで春香と話す時間も少なくなり−。
 お嬢様のシークレットラブコメ第四弾

つぎの電撃のアニメ化はコレだろうと思っていたんですが、思わず土がついてしまった感じ。まぁ、まだ4巻で話も終わる気配を見せてないんで難しいといえば難しいんですが、他の作品よりアニメ化のしやすさはダントツだと思うんで。ましてマルチメディア展開あたりを考えるとコレがベストだと思うんですけどね。
このシリーズはどんなにキャラが出てきても、全体として裕人と春香から話の中心がぶれない辺りがポイントなんだと思ってましたが(短編一本ぐらいは割り振りますが)、それが思いっきり今巻ではマイナス方向に。元々恋愛関係で積極的に動くキャラではない上に、椎菜側の描写も薄いせいでかなり物足りない感じ。せっかくの三角関係もコレで終わっちゃいそうな雰囲気でもったいなさすぎ。椎菜にはもっと積極的なアプローチ及び外部からの支援が必要です。それでもう一冊ぐらい書いてくれれば問題なし。この辺がシリーズの締めになるかとも思ってたんですが、この調子だとラスボスはやはり美夏なのかな。