天使のレシピ
著:御伽枕/イラスト:松竜 発行:電撃文庫(メディアワークス) ISBN:4840233861 評価:★★ |
高校二年の春、オレは呪いをかけられた。
えらく強力なシロモノで、ほとほと困り果てている。
呪いをかけた主と目が合った。するともうだめだ。先の行動を逐一考えてその通りに実行していかないと、どんなヘマをやらかすかわからない。
そんなことを考えていると、俺が口を開くよりも先に「おはよう」と声をかけてきた。あい変わらず気が強そうで、でもどこか抜けてて、呪術なんてものとは縁遠そうで……。
彼女は今、俺と同じクラスにいる−。
羽根を失くしたヒトたちが織りなす不思議な短編連作の物語。
もともと完結していた短編に天使の話を足して無理矢理連作にしているものだから、天使の存在に違和感が。きっと雑誌で連載という形で読めば楽しく読めたのかもしれないけど、なまじ各話がきちんと出来ているものだから、恋愛だけをテーマに4篇も続くと途中で飽きてくる。短編集とするなら、もう少しバラエティに富んだ構成にしてほしいところ。ちょっと、これは受け付けないなぁ。