ゼロの使い魔2 風のアルビオン


著者:ヤマグチノボル/イラスト:兎塚エイジ
発行:MF文庫Jメディアファクトリー
ISBN:4840111448
評価:★★★


パーティでルイズと近づけた気がした才人だが、ルイズは相変わらず才人を下僕扱い。納得いかない才人は、ルイズとケンカばかりしていた。そんなある日、トリスティンの王女アンリエッタが、フーケを捕らえたルイズたちの力を見込んで頼みごとを持ちかけてきた。隣国アルビオンの皇太子から、手紙を返してもらって欲しいという。その手紙は決して他人に見られてはならないものらしい。引き受けた才人たちは護衛のワルド子爵とともに出かけることに。このワルド、なんとルイズの婚約者で、ルイズの満更でもない様子が才人は気に食わない。ワルドに惚れたキュルケやタバサも加わって、旅が始まるが――!? 大人気の使い魔コメディ第2弾♪

才人とルイズのラブコメなのは1巻と同じ。本作ではややシリアス分が多いか。ただ気になったのはそれ以外の部分。軽いファンタジーと見れば特に話に問題はないのだが、シリーズの2作目とみると、なんというか、非常におざなりな感じがする。せっかく1巻でキャラをたてたフーケとかタバサはただ出しましたとしか思えないし。キャラは色々いるのだから、あまり世界を救うとかいう大げさな話でなくて、学園内でそれなりにまとめても面白くできると思うんだが。
1巻のときから気になっているのが、才人が戦ってケガをしたときに、ルイズが涙を流すシーン。才人が好きだから涙を流すというより、自分のペットが傷つけられた悲しみと守れなかった自分の力のなさという自己嫌悪で泣いているように思えてしようがない。この辺どうなんだろう。