大和vsフレッチャー級駆逐艦×10

ハードSFと戦争と物理学と化学と医学 : 戦いは数だよ、兄貴!

「アウトレンジできる」としても、当たらなければどうということはない。戦艦の主砲は、統制射撃では全主砲が同時に一つの目標しか撃てないから、当たれば1発で轟沈させられるとしても、その間に他の艦に射点に着かれてしまって負けでしょう。

戦前の帝国海軍の机上演習ですか?「当たらなければどうということはない」というのは大和側にも言えますよね。艦砲は至近弾でもダメージを与えられるけど、魚雷なんて直撃しなければ意味ないんだし。
まぁ大和の単艦航行なんて一体どういう状況設定だよということは置いておいても

  • 大和の主砲の射程は40,000m超、想定交戦距離は25,000〜30,000m、副砲の射程は27,000m、交戦距離は数字が見当たらないですが20,000m以下ぐらい
  • アメリカ軍の魚雷の射程はMk15で5,000(45kt)〜13,000(26kt)m*1。戦闘艦相手なら最大速度でしょう。ちなみにアメリカ軍駆逐艦は2基を両舷に装備しているので発射線は5本。
  • 一応フレッチャー級にもMK30(5inch単装砲)×5がありますが、射程16,500mってことは有効射程12,000mぐらい?

と考えれば駆逐艦が魚雷発射位置につけるのは相当難しいことが分かるでしょう。また副砲については統制射撃なんてしないので別に1艦しか狙えないわけではありません。
あと駆逐艦を10隻そろえたところで5隻×2部隊とかって編成でそれぞれ単縦陣にするのでは。そうなると先頭艦に損害が出ればそれなりに戦列を乱せるわけで。まさか10隻全てばらばらに作戦行動をとって包囲し続けるなんて無茶な前提なんですかね。
大和が数本魚雷を食らって速力低下、駆逐艦側は何隻か戦闘不能で魚雷弾切れで終了じゃないですかね。
まぁ大和を沈めるってならガトー級潜水艦10隻の方がはるかに現実的かな。

*1:http://www5e.biglobe.ne.jp/~vandy-1/sub5-0-5-2.htm