蒼き星のメルクリウス


蒼き星のメルクリウス(スーパーダッシュ文庫)
著者:高嶋則之/イラスト:赤井孝美
発行:スーパーダッシュ文庫(集英社)
ISBN:4086301687
評価:★★★


ある日、伊吹悠(黒金学園高等部一年生、彼女募集中)の前に、幼なじみのアネットがあらわれる。驚くほど美しく成長した彼女は今でも悠が好き……なんだけど、その正体は大星群帝国の皇女様! で、悠を次期皇帝にするため地球にやって来た!? しかも反帝国テロ組織のロボット兵や宇宙船が、ふたりを狙って黒金に襲来!黒金学園のご近所で、恋と銀河の覇権をかけた決戦が始まる!!

SFおしかけ女房モノ。文章はそれなりに読みやすく、違和感は感じなかった。こういうヒロインが暴れ系の場合、主人公側に確固たる信念がないと状況に流されるだけの単なるヘタレ野郎になってしまうが、本作でも一応最後にチラっと心意気が見られる程度で、その内容もダメダメだし。
以下ネタバレ


世界を再構成するだけの力を持ちながら、結局今のままでいたいと、自分の力を行使することを恐れ、覚悟の欠片も感じられないあたりが、激しくヘタレと感じるところか。

ネタバレ終了。
通常、サブキャラに自己中な能天気系が配されるところですが、割と一般人的な、寝子たち被害者が悠に詰め寄るあたりは、なかなかよかったと。撒いた伏線を回収しきれてなかったので、一応続巻での盛り上がりを期待したのですが…